快眠のすすめ

KAIMIN COLUMN

いびき・歯ぎしり…睡眠時の悩みについて

さて、今回は・・・、
「いびき・歯ぎしり…睡眠時の悩みについて」
について解説します!


「いびきすごかったよ」「歯ぎしりすごくしていたよ」…

こういう言葉をかけられて、どうしたらいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。

今回は、そういった睡眠時のお悩みについて色々解説していきたいと思います!

■ 口呼吸と鼻呼吸

皆さんは、睡眠時に口呼吸と鼻呼吸、どちらで息をしていますか?

わたしたち人間は鼻と口の両方で呼吸することが当たり前のようにできます。

しかし、人間以外の哺乳類は生涯にわたって鼻だけで呼吸をしているのです。

実はわたしたち人間も1歳ぐらいまでは鼻呼吸しかできません。

ことばが喋れるようになるのにあわせて口呼吸ができるようになるのです。

乾燥する季節になると、朝目が覚めたときに、のどが痛い、声がかすれているという人もいると思います。

朝のどが痛いという人は、眠っているときに口呼吸を多くしている可能性があります。

鼻呼吸の場合、細菌の50%~80%が鼻でキャッチされ、冷たい空気も鼻腔で温められて肺へと運ばれます。

しかし、口呼吸の場合、のどの粘膜に直接空気中の細菌が付着して増殖しやすいうえに、冷たい空気がそのままのどや肺へ流れるため、乾燥が進んだり、肺に負担がかかったりしてしまいます。

そうすると風邪や花粉症などの病気を引き起こす原因にもなります。

さらに口呼吸は、いびきの原因のひとつです。

〇 鼻呼吸を心がける

そういったことを避けるためにも、普段から鼻呼吸を心がけましょう。

一番簡単なのは、口よりも鼻を意識して呼吸するということですが、そう簡単には治りません。

今では、眠っている時に鼻呼吸に戻すためのいろいろな方法やグッズがあります。

どの方法にも共通するのは、口呼吸をしにくい状況を作るということです。

一般的に道具としてよく使われているのは、マウスピースです。

治療に使われるような本格的なマウスピースではなくて、既製品として販売されているもので構いません。

これは、赤ちゃん用のおしゃぶりでも代用できます。

おしゃぶりをしていると口が閉ざされますので、自然と鼻呼吸になると考えられているのです。

赤ちゃんの時に早めにおしゃぶりを外されてしまったことが、口呼吸をするのが当たり前になる原因になるという説もあるようです。

家族の了解を得ることができれば、いびき治療の一環として使ってみてはいかがでしょうか?

あるいは、少々強引ですが口にテープを貼るという方法もあります。

がっちりと貼るのではなく、閉じた唇の上に紙製の粘着テープを縦に1本貼る感じです。

睡眠用のマウステープが販売されていますので、一度試してみてもいいかもしれません。

ただ、注意点があります。

鼻に疾患があって、鼻呼吸をしてはいけないという人もいます。

思い当たる方は耳鼻科などで調べてもらってから、鼻呼吸に変えてください。

鼻呼吸でパートナーに迷惑をかけない眠りと、快適な目覚めを手に入れましょう!

■ 歯ぎしり

続いて歯ぎしりについて…

睡眠中の歯ぎしりや強く噛み締めること、またカチカチと歯を鳴らすことを睡眠の用語では『睡眠時ブラキシズム』と言います。

子供の歯ぎしりは、ごく当たり前の自然現象なので、珍しくありません。

子供の場合、あとから生える歯のスペースを確保するためにアゴが日々成長をしています。

乳歯が抜けたあとは歯が入れ替えで生えるので、歯がゆい感じがして、ギリギリと歯を食いしばって不快感を紛らわしていると考えられているのです。

しかし、歯が生え揃っている大人の場合、歯ぎしりは自然現象ではありません。

そしてその原因は、実はまだはっきりしていないのです。

〇歯ぎしりの原因

ただ、原因として考えられているものはいくつかあります。

  •  ストレス・不安・緊張
  •  歯のかみ合わせの問題
  •  習慣や癖

その他にも『無意識の中に押さえ込まれている怒り』、『競争心が強いという性格』というものもあります。

いろいろあるのは、それだけはっきりとした原因がつかめていないからです。

また、最近では逆流性食道炎との関係も注目されるようになってきています。

逆流性食道炎というのは、横になったときに胃液が食道に逆流して胸やけやムカツキなどを起こす病気です。

逆流性食道炎の患者さんは、睡眠時ブラキシズムを発症することが多くなるそうです。

ですが治療薬を飲むと、歯ぎしりなどが減少することが分かってきたことから、歯ぎしりは逆流してきた胃酸を胃に戻すために行っている可能性があるようです。

〇 歯ぎしりの弊害

さて、この歯ぎしりですが、あまりに激しいとアゴや歯への負担が大きくなります。

強くこすられるために、歯の表面などに凹凸(おうとつ)がなくなってしまったり、歯が折れてしまうこともあります。

さらに、目覚めたときにアゴから頭に掛けて不快感や疲労感、痛みなどが出る事もあります。

どれくらいの人が歯ぎしりをするのか、アメリカの大学が調査をしています。

イギリス、ドイツ、イタリアで男女13057人に電話を使って聞き取り調査をしたところ、8.2%の人が、週に1回以上歯ぎしりをするという結果が出ました。

その内のおよそ半数が、歯が磨り減ったり、起きたときアゴの筋肉痛を感じる
と回答しています。

また、歯ぎしりをする人のうち23.3%が同室者から音を指摘されたことがあると答えています。

〇 歯ぎしり予防

原因については先ほども少し紹介しましたが、
歯ぎしりをする人の内、69%の人が何らかの悩みや心配事など精神的ストレスを抱えていることを認めました。

また、詳しいメカニズムは分かっていませんが、お酒を飲む人や、1日6杯以上のコーヒーなどのカフェイン飲料を飲む人、タバコを吸うと答えた人に歯ぎしりが多くなる傾向がありました。

歯ぎしりを完全になくす治療法はいまのところありません。

しかし、不安やストレスが原因の一つということは分かっていますので、眠る前に楽しい事を思い浮かべるなど、リラックスを心がけるだけでも歯ぎしりの予防になります。

布団に入ったら『明日はきっといい日に違いない』と3回自分に言って、
歯ぎしり予防をして快眠を手に入れましょう。

■まとめ

いかがでしたでしょうか。

いびきや歯ぎしりにお悩みの方は、

①鼻呼吸を意識する、②リラックスをこころがける

ということをぜひ実践してみてくださいね。

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