さて、今回は・・・、
「睡眠の質をあげる!音楽と光の深い関係」について解説いたします。
「視覚」「聴覚」「触覚」「嗅覚」
人が眠りに入るとき、体の感覚は少しずつ遮断されていきます。
皆さんはその順番を知っていますか?
答えは、以下の順だと言われています。
①視覚
②嗅覚
③聴覚
④触覚
なかでも、聴覚 (音) と 視覚(光)は、睡眠に影響を及ぼす3大環境要因に数えられています。
では、睡眠の質を向上させる為には、音や光をどのように取り入れたらよいのでしょうか?
■聴覚
〇自然の音を聴く
寝たいのになかなか寝付けない・・・。
そんな時は、就寝前に「音楽」を取り入れてはいかがでしょうか。睡眠前にリラックスさせる音楽を聴くと眠りやすい状態へ導いてくれます。
皆さんは寝る前に音楽を聴いていますか?
就寝前に音楽を聴くことで睡眠の質を向上させることが出来ますが、音楽なら何でも良いという訳ではありません。
人はリラックスしたときに、α波(アルファ波)という脳波が出てきます。
この脳波が出る音楽ほど、眠りやすい状態にしてくれます。
代表的なものとしては「川のせせらぎ・波の音・鳥のさえずり」など自然の音があります。
自然の音は、人の気分を心地よくさせる「1/f(エフ分のいち)ゆらぎ」と呼ばれる癒しのリズムを発しています。
このリズムと共鳴しあうことでストレスが緩和され、気分も身体もリラックスした状態にしてくれます。
〇f分の1のゆらぎとは?
f分の1のゆらぎは、自然の中にある不規則なリズムを含んだ音で、人の心を落ち着かせる効果があると言われています。
ではどうして、f分の1のゆらぎが私たちをリラックスさせてくれるのでしょうか?
私たちの身体の中にはたくさんの神経が張り巡らされていて、末梢神経でいろいろな刺激を感知して大脳に伝えています。
そして、大脳の下にある脳幹から身体の全神経に伝えられていきます。
脳幹は30種類をこえるホルモンの分泌を監督する場所ですから、ここをうまく刺激することができれば、、健康的な身体を維持することやストレスを和らげてリラックスする事ができるのです。
最近ではYouTubeやアプリなどで癒しの音楽を聴くことが出来るので、なかなか寝付けないという人は試してみるのもいいかもしれませんね。
【ワンポイント】
就寝前は、歌詞の入った曲は控えましょう。
歌詞が耳に入ってくることにより、脳が意味のある言語としてとらえて考え始めるので、リラックスするどころかかえって覚醒してしまうのでご注意ください。
〇オルゴールの音
脳幹を刺激するのは、人間の耳には聞こえないほどの高周波や低周波とされており、自然の中に多く存在していますが、実は、オルゴールの音にも存在していることが報告されています。
実際、人がリラックスするときにでるアルファ波が、オルゴールを聞いている時に脳から出ていることがわかっています。
しかし、、どのようなオルゴールにも効果があるわけではありません。
脳幹が刺激される必要があるので、オーケストラの演奏のような、まるで深い森の中で聞くように、様々な音が出るオルゴールが必要です。
そのためには、宝石箱のような小さなオルゴールでは周波数が不足するので、72弁以上あるオルゴールがお勧めです。
弁と言うのはオルゴールの櫛歯のことで、数が多いほど広い音域になるのでより豊かな演奏聞くことができるのです。
ただ単に音が出ているだけでは周波数が不足して脳幹に届かないので、たくさんの音が出て、美しく響くものが大切になってきます。
また、曲の選択も重要で、リラックスしたい場合は単調でゆったりとした曲のものを選ぶのがよいでしょう。
■視覚
〇寝室の適切な明るさは?
人間環境・睡眠科学研究所によると、30ルクス以上の明るさの光は、睡眠に影響を及ぼすそうです。
目安としては、道路わきの街灯が50ルクス~100ルクス、ロウソクの灯りが10~15ルクスなので、その間くらいの明るさと考えられます。
眠る時に部屋が真っ暗だと落ち着かないという方は、ロウソクくらいの灯りであれば睡眠に影響はないようです。
ただし一般的には、眠るときは、周囲がかろうじて見える程度の薄明かりが、精神的な不安感を除くために良いと言われています。
具体的には0.3ルクス程度の明るさで、障子やカーテン越しの月明かりがちょうどそれに当たり、良好な深さの睡眠と熟睡感を得られます。
そして、できれば光が直接目に入らない位置にライトがある方が、刺激が少ないので睡眠にはおすすめです。足下を照らすフットライトを試してみるのも良いかもしれません。
〇寝室照明の色
光の色も、睡眠に影響することがわかっています。
光の色には「色温度」があり、オレンジ色は温度が低く、だんだんと黄色みがかった白になって、温度が高くなると青みがかってきます。
ご存知の方も多いと思いますが、スマートフォンやLED照明には、「ブルーライト」という青色光が入っています。
ブルーライトは、目に見える光の中で最も波長が短く、網膜に到達する光の中で、紫外線に最も近い、強いエネルギーを持つ光だと言われています。
通常、人間は昼間に「メラトニン」というホルモンの分泌を抑えて活動を高めています。逆に夜はメラトニンを分泌しています。
しかし、夜でもブルーライトなどの明るい光をあびると、、体内時計が昼間だと認識してメラトニンの分泌を抑制してしまい、眠れなくなると考えられています。
大手電機メーカーの検証によると、メラトニンは、顔に照射される色温度が低くなるにつれて分泌されやすくなることがわかっているそうです。
照明を使用する場合は、色温度の低い電球色を使うとより眠りにつきやすいということです。
■まとめ
いかがでしたか?
就寝前は、音楽でリラックス、寝室は電球の色に気をつけて快眠を手に入れましょう。