社長日誌

DIARY

チリンのすず(ネタバレ)

 先日読んだやなせたかし氏の「わたしが正義について語るなら」という本の中で、氏自身が書いた「チリンのすず」という絵本が紹介されていたので、買って読みました。
 チリンという子羊が主人公のお話ですが、チリンのお母さんがオオカミの「ウォー」に殺されてしまい、チリンは強くなって敵討ちをするため、敢えてウォーに弟子入りするのです。
 ウォーは暴れ者で仲間などいなかったので、嬉しくなり、チリンを鍛え、チリンは強くなります。
 ある嵐の晩にチリンはウォーの不意をついて敵をとりますが、ウォーは自分がチリンの母の敵と知り「ずっと前から いつかこういうときが来ると覚悟していた。お前にやられて良かった。俺は喜んでいる」といって死ぬのです。
 チリンは気がついてみると、羊でもオオカミでもない何かになってしまっており、ウォーが今では自分の先生であり、父のような存在になっていたことを自覚するというお話しです。
 非常に示唆に富んだ絵本です。
 大人が読んでも十分に考えることは多いですよね。(^^)