社長日誌

DIARY

クライマーズ・ハイ

 今回の旅の友は横山秀夫氏の「クライマーズ・ハイ」です。
 これは1985年に実際に起こった日航機事故を題材にした小説ですが、実際に作者が当時、地元新聞社で記者をしていただけあり、編集現場の臨場感は鬼気迫るものがあります。
 この作品は映画化もされており横山氏の代表作として名高いため以前から持っていたのですが、今回まで読めずにいました。
 なぜならば、日航機事故から17年後、主人公が山登りに向かう場面から始まる作品の出だしが何だかこの作品に対する私のイメージと異なっていたため2度読み始めたのですが、初めの2~3ページで断念してしまっていたからです。
 しかし、旅の合間に読み進んでみると、やはり横山氏の読ませる力のすごさに感服します。
 私は日航機事故という性質から、御巣鷹山の現場を駆ける第一線の記者が主人公だろうというイメージを持っていましたが、実際には現場には一度も足を踏み入れない管理職が主人公なのです。
 にもかかわらず、事件の重大性、遺族の悲しみといった現場の臭いさえも余さず伝えております。
 帰りの飛行機の中で読んでいるときには、さすがにちょっと縁起が悪いかなとも思いましたが、読み始めたら縁起を担ぐことも許されない程に夢中になってしまう作品です。(^^)

東南アジア現代史

 本日はホーチミン経由で、午前7時過ぎに関空に帰ってきました。
 深夜便のエコノミー席だったので、あまり眠れなかったので、帰宅後、昼頃まで睡眠をとり、たまった仕事をこなしたり、昨日興味を持ったカンボジアを中心とした東南アジア諸国の関係を調べたりする内に1日が終わってしまいました。
 日本では歴史を教えるのに、第二次世界大戦以前を重視し、それ以後の現代史を軽んじる風潮があります。
 しかし、今回いろいろ調べる中で、今後の日本の行く末を考えてもアジア諸国との連携が欠かせないにもかかわらず、このような現状では、アジア諸国との理解がすすむはずもないと強く感じました。
 私も不勉強でこれまで勉強しようと思えばいくらでも勉強する機会はあったはずですし、文化大革命、ベトナム戦争、ポルポト政権下での大虐殺、ベトナム軍のカンボジア侵攻、中越戦争どれも実際に経験した人から話を聞いたり、本を読んだりして断片的には知っていました。
 しかし、カンボジアの現代史を調べる中で、これらバラバラのパズルのピースが一度に合わさっていくように、繋がっていきました。
 今後もアジアの歴史にもっと興味を持ち、勉強していきたいものです。

水上生活

 本日はカンボジアの経済状況を視察する一環としてトンレサップ湖の湖上で生活する水上集落を視察しました。
 トンレッサップ湖は乾期で3000K㎡、雨期で9000K㎡と雨期と乾期で3倍もの面積差があり、乾期でも琵琶湖の4.5倍、雨期では13.5倍にも達する広大な湖です。
 この広大な湖はアンコール王朝にも大きな富をもたらしたように、現在でも多くの水上生活者のに糧を与えております。
 住居はもちろんのこと、商店や養殖場、学校、運動場まで水上にあります。
 ここに住んでいるのはクメール人の他に多くのベトナム人がいるようです。
 この湖から流れ出すトンレサップ川が、ベトナム南部を流れるメコン川と繋がっており、カンボジア内戦時に魚を目的にこれらの川をさかのぼってきたベトナム人が住み着いたようです。
 カンボジア内戦終結後もベトナムの力をかりてポルポト政権を打破した都合上、どうやらカンボジア国籍でもないのに居住を黙認されているようです。
 しかし、遠く離れた日本にいると、これらの国々の密接な関係がよく分かりませんでしたが、今回の視察で非常に興味が持てました。
 帰国したらこれらの関係を一度整理してみたいと思います。

↓緑に見えるのは浮き草です。地面ではありません。運動場ではバレーボールをしておりました。

見たぞ!モナリザ

 カンボジアでモナリザを見たというと、おかしく思うかもしれませんが、カンボジアにもモナリザがあるのです。
 シェムリアップから北東に40㎞の郊外にバンテアイ・スレイという遺跡があり、そこに「東洋のモナリザ」と呼ばれる像が存在します。
 過去には作家アンドレ・マルローがその美しさに惹かれ盗掘し、国外に持ち出そうとして逮捕されたといういわくのある像です。
 カンボジアは非常に暑い国ですので、朝早く仕事を始め、昼間はゆっくりと2時間ほど休憩する習慣があり、観光等もこれに倣います。
 今回の予定にはこのバンテアイ・スレイ見学は入っていなかったのですが、以前から見たかったので無理矢理、別料金を払ってこの休憩時間に行ってもらいました。
 途中の道は舗装もされておらず、時には座席から転げそうになりながら往復1時間半走り、見学は30分と非常に厳しい旅程でした。
 しかし、行ってみると小規模でしたが、全体が赤褐色の細やかなレリーフに飾られた素晴らしい寺院遺跡でした。
 私が見た東南アジアのレリーフでは群を抜いて精緻な技術で本当に感心し、盗んだアンドレ・マルローの気持ちも少し分かるような気がします。
 久々に車に乗って気分が悪くなりましたが、それだけの価値はあったと思います。(^^)

来たぞ!カンボジア

 本日は関空からホーチミンまで5時間、そこで乗り換えて更に1時間飛行機に乗ってカンボジアのシェムリアップに来ております。
 シェムリアップはアンコールワットで有名な町で今回は中小企業家同友会の異業種交流会で来ております。
 私がこれまで訪れた国では一番発展途上国なので若干の心配はありましたが、来た早々から面食らってしまいました。
 降りた空港で荷物をピックアップしようとターンテーブルでいくら待っても荷物が出てこないのです。
 我々はホーチミンから来たのでホーチミンのターンテーブルの前で荷物を待っていたのですが、なんと知らない間に隣のバンコクからの到着便の荷物と一緒に流れているのです。
 また、今回の宿泊は今年オープンしたばかりの「アンコール ミラクル リゾート&スパ」というホテルなのですが、ホテルにチェックインしてインターネットをつなごうとすると、無線ラン(Wi-Fi)で暗証番号を買って入力するタイプです。
 課金は時間制で1時間=1ドル、3時間=3ドル、24時間=25ドルとなぜか長いと割高になっている上に、1時間と3時間は売り切れで24時間しかないというのです。
 おまけに24時間を買ったものの、一回ログアウトする毎に暗証番号が無効になってしい、そのたびにフロントまでパソコンを持って行って新しい使える暗証番号を探してもらわなければなりません。
 日頃からルーズなことには、あまり慣れていないので、このいい加減な状況に切れずに慣れていけるものなのか心配です。(-_-)

18ヶ月研修

 本日は18ヶ月研修でした。
 当社は入社以来、1年半にわたり同期で研修を続けることが特徴なのですが、この18ヶ月研修で同期での研修も卒業です。
 この2008年入社組は人数が3人と少なかったのですが、全員ノリがよく結束力も強かったので脱落者を出さずにここまで来られたと思います。
 これからは一般社員研修の中で先輩達と一緒に研修することになるのですが、なんだかこれで最後の同期研修かという思いが彼等から伝わってきて私まで何だか寂しい思いです。
 同期っていいもんなんですね。(^_^)

安物買いの銭失い

 先日、おみやげで買ったTシャツですが、着る前に洗濯したら既に色落ちしたということです。
 特に京劇の面のデザインの赤いTシャツが酷いようで、うっかり他の白いものと一緒に洗濯したらピンク色に染まっていたようです。
 おまけに金色の顔料が他の場所に移ってしまい、なんか最初から薄汚れた感じになってしまいました。
 やっぱり値切って安くなるのはダメですね。(>_<)

旅の指さし会話帳

 昨日は県展に行った後、北島の附屋書店に行って「旅の指さし会話帳 カンボジア」を買いました。
 この指さし会話帳シリーズは他にも中国編やタイ編などを持っておりますが、言葉が通じなくても絵や簡単な文字を通じてコミュニケーションが図れますので非常に便利なのです。
 このカンボジア編を見ても地図や遺跡、歴史、伝統芸能までもが絵を使いながら分かりやすくまとめられておりますので、カンボジアのことについてかいつまんで知るのには最適かもしれません。
 カンボジアにかかわらず、語学に自信のない方には必携の1冊としてお勧めします。

県展

 本日は私の母親が県展(徳島県美術展)の書道の部で入選しましたので、あわぎんホール(徳島県郷土文化会館)へ見に行きました。
 県展では書道の出品が一番多いようで、他の日本画、洋画、写真、彫刻、美術工芸、デザインとは別の日程で開催されております。
 実際に行ってみると、読める字から読めない字、こんなん漢字かいな?と思うようなものまで本当に多数出品されておりました。
 あまりにたくさんあったので、母の書を見つけるだけでも正直大変でした。
 しかし、多くの作品に混じって母の書が飾られているのを見ると誇らしい思いにもなりました。
 県展に入選することの価値がどの程度なのかは、私はよく分かりませんが、来年も母に頑張って欲しいものです。

人間尊重経営を深める

 私は毎回、海外出張に行くときに旅の友として本を持って行きますが、先日までの出張には中小企業家同友会相談役 赤石義博氏の著書「人間尊重を深める」を持って行きました。
 1章では主に中小企業家同友会の初期の歩みを基にして、2章では赤石氏自身の企業家としての歩みを基にして、それぞれ人間尊重経営へと至る道のりを記し、3章ではそれらを更に継承し展開していくことの重要性が語られております。
 特に後半部分の赤石氏の実体験等は同じ経営者として涙なくしては読めない程、感動しました。
 中小企業経営者にとって必読の書であると確信しております。